Custron測定例

測定例①

熱硬化エポキシ樹脂硬化過程における収縮率と応力の関係ついて

解説

加熱初期において、樹脂は熱膨張します。次に反応が始まり反応による収縮が起こります(架橋による収縮)。この時、収縮応力も収縮から少し遅れて発生します。反応収縮は平行に達する事で終了したことが判ります。その後温度を降温し常温まで戻す事により温度収縮が起こります。応力も同様に発生する事が見てとれます。このように熱硬化樹脂の場合一般的に、①熱膨張 ②反応収縮 ③温度収縮の3ステージがあります。

熱硬化樹脂の加熱・冷却時の挙動

常温の液状状態Aを加熱して硬化温度Bで反応させ、終結する点をCとする。
試料はCから放冷されて、D(硬化系のガラス転移温度Tg)に達した後、室温Eに達してこのサイクルは完結する。
硬化反応による収縮はB-C間で起こり、硬化後の冷却による収縮は、C-D-Eで示される。ただしDはこの系のTgに相当するから、ガラス状領域(<Tg)における収縮はD-E間に相当し、ゴム状領域(>Tg)における収縮は、C-D間で起こる事となる。
A-E間の収縮を全収縮、B-E間の収縮を最大収縮と呼ぶことにする。通常の熱硬化エポキシ樹脂の収縮率はこのA-E間を測定する事となる。

測定例②

UV硬化樹脂測定例(アクリル樹脂)

市販ラジカルUV硬化樹脂

解説
こちらの結果は、市販ラジカルUV硬化樹脂を100mW/cm2、40秒で硬化させたときの体積収縮の連続的な変化をグラフに表示しています。
照射開始後すぐに収縮が始まり、照射終了時点で80%収縮し、照射終了後さらに20%の収縮がみられました。測定開始時と完了時の収縮は6.6%でした。

紫外線硬化樹脂の硬化時の挙動

 

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